酒飲んで、車いじって、トロンボーン吹いて、寝る。そんな生活に憬れる今日この頃。
日記の更新は気の向くまま、つれづれなるままに・・・

作業開始

どうやら梅雨明けっぽい天気になったので、待ちに待ったカブの修理をする。
予想最高気温が35℃らしいので、ちょっと雲って涼しい午前中にちゃっちゃと済ますことに。


まずはリアブレーキのOH。


まず最初の発見。ブレーキ調整ナットが蝶ねじになっていた。

これ、個人的には一番嫌いな修理。
部品が入手できなかったり一時的にやむおえず、というのなら仕方ないけど、カブくらいなら純正部品を使って欲しい。どーせそこいらのスクーターと共通部品なんだから。


まぁ、そんなこんなでリアホイールを外してブレーキドラムを確認。アームの動きが非常に固い上にアームの合いマークがずれている

多分アームの動きが固くて遊び調整ができなくなったので、アームの位置をずらして対処したのだろう。
ここまでやるのならブレーキカムの分解清掃&グリスアップで何とでもなるのに。。。


で、案の定、ブレーキカムの油が切れてた上に錆びてガチガチに。

軽く紙やすりで削って清掃してグリスアップ。そして再度組み付け。動きはとってもスムーズ。

ブレーキシューはリターンスプリングが長い後期型。前期型はフロントと共通のスプリングが短いタイプで、確か1992年辺りで変わるはずです。シューはまだ使えそうなのでこのまま使用します。購入した新品は次回交換時のストックに。


そうそう、例の蝶ねじですが、もちろん純正のアジャストナットに交換しました。

純正部品番号は「95015-42000」部品名「ナットB、ブレーキロッドアジャスト」価格は105円(2010/7/5現在)。


OH前は遊びは無いわ踏んだまま戻ってこないこともしばしばだったのが、OH後はリアブレーキの踏み代(遊び)がちゃんと確保できて、しかも踏んだ後に元に戻るように。これでブレーキは一段落。本当はフロントも鳴りが発生しているのでOHしたいところですが、時間の関係でまた今度に。


リアホイールを外したついでに「ダンパー」を新品に交換。カブのリアホイールはホイールハブにスプロケットが直接付いておらずラバー製の「ダンパー」を介して駆動が伝えられます。
古いダンパーはさほど痛みがない様子。まだ使えるかも。

新しいダンパー。穴の幅がちょっと狭いですね。

純正部品番号は「41241-GB4-770」部品名「ダンパー、リアーホイール」価格は399円×4個 =\1,596(2010/7/5現在)。


さて、ここからが今回のオーバーホールの本命、スプロケ交換です。


まず左クランクケースカバーを外す。するとびっくり!紐が出てきた!

ひどい・・・ひどすぎる・・・


でチェーンカバーをあけると・・・


歯が尖がっています。名古屋弁で「"トキトキ"になっとる」といいます(w

チェーンとのかみ合いも、これだけガタがでています。


トホホな気持ちを切り替えて、ともかく前後とも交換します。

フロントはさほど目立った磨耗がないのですが、ノーマルの15Tから16Tに変更するので新品にします。
ネットでの情報では16Tにすると随分乗りやすくなるとか。


一方リア。こちらは純正と同じく39T


とがり具合が半端ねぇっす。


そんなこんなでチェーンを取り付けます。今回はRKチェーンの「GP420MS」の100Lを購入。純正は98Lなので2個ほど切らないといけないのですが、フロントを1T増やしたのでそのままでも大丈夫でしょう。

そのままリアホイールを取り付けてチェーンの張りを調整

アジャスターぎりぎりで調整ができました。しばらくはこれで様子見にして、近いうちに1個切ろう。


チェーンカバーの穴(ピープホール、覗き穴というそうです)のキャップも無かったので購入しました。

このカバーが無いカブを非常に多く見かけます。純正部品番号は「40545-001-000」部品名は「キャップ、チェーンケース」価格は299円(2010/7/5現在)。


この時点で時刻は11時をまわっています。背中に日差しを感じながら作業を進めます。
次は今回のオーバーホールの2つ目の本命、キックスターターオイルシール交換です。


ここはカブに限らずどんなバイクでも使っているうちに大なり小なり漏れてしまう、いわばどうしようもない箇所なのですが、カブの場合は直下にマフラーがあって、オイルが垂れるとマフラーに落ちて臭いんです。

オイルシールの交換は、クランクケースカバーを外さなくても外側から細いドライバーでこじると外すことができます。

砂やゴミを取り除いたあとにオイルシールを挿入するのですが、軸のスプラインをテープで巻いて薄くグリスを塗っておきます。もちろんオイルシールのリップにもグリスを塗ることを忘れずに。

これをやっておかないと、挿入時に新品のオイルシールのリップをスプライン等で傷つけてしまい、新品にも関わらず取り付けた直後にオイル漏れを起こすことがあります。覚えておいて損はない技です。


あとは深めのソケットレンチを使って奥まで打ち込めば完了


2時間ほど走行してみたのですが、オイルのにじみや漏れ・垂れも無く、以前のようにマフラーからオイルが焼ける匂いも出ていません。
キックの際に力が掛かるところだし砂埃とかでシールが痛みやすいのは確かですから、ここは定期的に交換すべき箇所なのでしょう。純正部品番号は「91202-KFL-841」部品名は「オイルシール 14X24X5」価格は278円(2010/7/5現在)。


あとは諸々細かいところの部品交換。


テールランプレンズを新品にします。ヤフオクでデッドストックの純正品が安くでていました。

プラグも交換します。きれいなキツネ色でしたが端子が減っています。

エアクリーナ。見事に汚くなっていました。乾式ですので丸ごと交換。

将来的にはK&Nに換えたいところ。


エアクリーナーを交換したついでにキャブの内部を観察。カーボンが付着していますね。

まぁ、この程度ならヨシとしましょう。
っていうか時刻は12時を回っています。暑さの限界です。キャブのOHは後日ということで勘弁してください。


で、とりあえず作業終了。

実はシートを社外品の新品に交換しました。
外観は殆ど変わりませんが、見えないところで良くなっています。


最後に試乗して総点検。
やはりフロントスプロケットを16Tにした影響で各ギアがワイドレシオになったため、引っ張れるようになったことが一番の違い。
特に2速で50km/hあたりまで引っ張れるようになったのは大きな改善点。ちょっと渋滞気味で40km/h弱しか出せない状況で2速が有効に使えるようになったし、3速で40km/h前後の状態から2速へシフトダウンもオーバーレブしない。
結構引張り気味の加速においても純正の15Tだとちょっとオーバーレブ気味だったのがスムーズに繋がるようになったのは特筆する点。
カブ90に乗っている皆さん、フロントスプロケは、今すぐ16Tに交換してくださいませ。


一通り実用できるまでに仕上げたので、FLUSHに引退してもらう日も近くなってきました。
少なくともリアキャリアは近々乗せ換えしないと。